この記事でわかること
- 最初に、自分が使える道を見る
- 道1:日本の銀行で借りる
- 道2:台湾で借りる
熊本で家を買うお金の出どころは、大きく3つです。日本の銀行で借りる、台湾で借りて送る、現金で買う。どれが使えるかは、永住許可があるか、日本に住んでいるか、台湾に担保になる家があるかで変わります。借りられるかどうか、いくら借りられるかは、最後は金融機関の審査で決まります。
最初に、自分が使える道を見る

同じ3つの道でも、立場によって使えるものが変わります。下の表は「使える商品がある」「限られる・銀行ごとに違う」「公表資料では確認できない」の3段階で、使えると決まったわけではありません。
| 立場 | 日本の銀行 | 台湾の銀行 | 現金 |
|---|---|---|---|
| 日本に住んでいる・永住あり | 使える商品がある(フラット35など、審査あり) | 限られる・銀行ごとに違う | 使える(送金の手続きは道3) |
| 日本に住んでいる・永住なし | 限られる・銀行ごとに違う(フラット35は不可。熊本の地方銀行2行は、公表資料に国籍の条件が載っていない) | 限られる・銀行ごとに違う | 使える(同上) |
| 台湾に住んでいる | 限られる・銀行ごとに違う(日本に住んでいないと使えないことが多い) | 限られる・銀行ごとに違う | 使える(取得後の報告あり) |
台湾の銀行の列は、東京支店が個人の日本の家に貸すかが、銀行の公式ページでは確認できなかったためです。台湾の家を担保にする商品も、日本の家を買うお金に使えるかは書かれていません。
道1:日本の銀行で借りる

- フラット35・ゆうちょのフラット35:外国籍の人は「永住者」か「特別永住者」の資格が要ります。申込時の年齢は70歳未満です(2026年4月1日現在)。永住が無いと使えません
- 肥後銀行・熊本銀行:住宅ローンの公表資料に、国籍・永住許可・日本に住んでいることの条件は書かれていません。書かれていないからといって、外国人も申し込める、という意味ではありません。逆に、貸さない、とも言えません。「いまの在留資格で申し込めるか」は、窓口で聞くのが早いです
- 金利(2026年10月):フラット35は、返済期間21〜35年・融資率9割以下で最頻3.83%(全期間固定)。熊本銀行の住宅ローン基準金利は、変動で年4.025%です(条件付きの適用金利は変動1.525%〜、2026年10月、融資手数料型)。基準金利は割引前の店頭の金利で、実際に借りる金利ではありません。肥後銀行は金利を店頭に掲示するとしていて、公表資料に数字はありません
月々の返済のイメージです(編集部の計算で、実際に借りられる条件ではありません)。1,000万円を年3.83%・35年・元利均等で借りると、月約43,264円になります。
道2:台湾で借りる

台湾で借りる道は、2つに分かれます。
- 台湾の銀行の東京支店:金融庁の一覧(2026年5月時点)では、台湾に本店がある銀行のうち10行が、東京に支店を持っています。個人の日本の家に貸しているかは、銀行の公式ページでは確認できませんでした。2026年6月の台湾の経済紙の報道では、第一銀行の東京支店が日本の住宅向けのローンを扱い、融資の割合は最高7割、金利は最高で2.8〜3.1%と伝えています。熊本の物件が対象か、台湾に住んだままでも借りられるかは、その記事に書かれていません。2026年5月の台湾の報道では、台北富邦銀行の東京支店は5月1日に開業しましたが、中心は法人向けの金融とされています。
- 台湾の自宅を担保に、台湾で借りる:国泰世華銀行の「房屋增貸」「循環型房屋貸款」のように、名義の不動産を担保にお金を借りる商品があります(商品名は台湾の呼び方のままです)。担保は台湾の家で、審査も台湾の銀行です。「房屋增貸」の用途の例に「投資理財」とありますが、日本の不動産を買うお金に使えるかは、どちらの商品にも書かれていません。台湾側の銀行の規制や審査も関わります
台湾ドルで借りて円で払うなら、為替が動くたびに負担も動きます。台湾の家を担保に入れることになる点も、よく考えるところです。
参考までに、台湾の例です(編集部の計算で、実際に借りられる条件ではありません)。200万台湾ドルを年2.315%・20年・元利均等で借りると、月約10,419台湾ドルです。上の日本の例とは、金額も期間も通貨も違うので、並べて比べるものではありません。
道3:現金で買う(送金と申告)

現金なら借入れの審査はありませんが、お金を動かす手続きがあります。
- 台湾側:50万台湾ドル以上に相当する外貨の受払いは、申告が要ります。個人が申告書を出して銀行で外貨への両替・送金ができるのは、年間の累計で500万米ドル相当までです。1回の両替・送金が50万米ドル相当以上になるときは、売買契約書などの証明書類を銀行に出し、申告書の内容と合っているか確認を受けます。日本の売買契約書が使えるかは、銀行の判断です
- 日本側:台湾に住んだまま買う人(日本に来て6か月未満で、日本で勤めていない人を含む)は、取得後20日以内に外為法の報告が要ります(くわしくは「外国人が日本で不動産を買うときの流れと、かかる税金」)。3,000万円相当額を超える1回の支払・受領の報告は、義務があるのは居住者側で、非居住者は免除です。台湾に住む人が日本の売主に払うときは、報告するのは売主側になります。日本に住む人が、自分の台湾の口座から日本の口座へ1回で3,000万円相当額を超えて送るときも、国境を越える送金なので、受け取る本人(居住者)に報告が要ります(銀行経由なら銀行の窓口で出します)。手続きは受け取る銀行で先に確認しておきます
着金までの日数や送金手数料は銀行で違います。決済日に間に合わせるには、日数に余裕をみておきます。
3つの道を横に並べると

| 日本の銀行 | 台湾の銀行 | 現金 | |
|---|---|---|---|
| 誰が使えるか | フラット35は永住者・特別永住者。ほかは各行の条件 | 東京支店の個人向けは公式に確認できず。台湾の家を担保にする商品は、日本の家に使えるかの記載なし | 資金があれば。送金の申告は要る |
| 担保になるもの | 買う熊本の土地・建物 | 商品によっては台湾の家 | なし |
| 金利の目安と時点 | フラット35の最頻3.83%(2026年10月)。熊本銀行の基準金利は変動4.025%(割引前、同) | 台湾の五大銀行の新規住宅ローン平均2.315%(2026年9月、個人の金利ではない)。第一銀行東京支店は報道で最高2.8〜3.1%(2026年6月) | なし |
| 通貨 | 円 | 台湾の家を担保にするなら台湾ドル。東京支店は記載なし | 台湾ドルから円へ両替 |
| 審査で見られること | 年収・勤続年数・完済時の年齢・団体信用生命保険に入れるか、など | 収入と負債の比率、担保の価値、など | 送金のとき、銀行が契約書などを見る場合がある |
| 聞く先 | 各行の窓口 | 台湾の銀行(東京支店か台湾の窓口) | 台湾の取引銀行と、日本の受取銀行 |
台湾で一部を借りて、残りを現金で出す、といった組み合わせもありえます。ただ、その可否は、それぞれの金融機関の審査次第です。
相談の前に、1枚にまとめておくこと

銀行に行く前に、次を1枚に書いておくと、話が早く進みます。
- 在留資格と、住んでいる国
- 予算と、自己資金
- 台湾に、担保にできる家があるか
- 買う目的:住む家か、貸す家か(貸すために買う家には、住宅ローンは使えません。)
聞くことのメモも作っておきます。
- 日本の銀行:いまの在留資格で申し込めるか/熊本の物件は対象か/融資の割合と返済期間/契約書の言語
- 台湾の銀行:日本の家を買うお金に使えるか/熊本の物件、台湾在住でも対象か/為替の扱い
ローンを使うなら、売買契約書に、借りられなかったときの扱い(ローン特約)と期限が書いてあるかを契約前に見ます。外国籍の人は審査に時間がかかることもあるので、期限に余裕があるかが大事です。
次に読むもの

- 在留資格ごとの条件・返済の比率・必要書類は「外国人は日本で住宅ローンを組めるか」
- 取得後の報告、税金、買うまでの流れは「外国人が日本で不動産を買うときの流れと、かかる税金」
- 熊本の値段の目安は「熊本のマンション価格と地価は台北の何分の1?」
※2026年10月29日時点の情報です。金利は時点が商品ごとに違います。借りられるか、借入額、金利は、金融機関の審査で決まります。台湾の銀行の東京支店に関する内容は、台湾の報道によるものです。当サイトを運営する株式会社iSELLは、金融機関でも宅建業者でもなく、融資のあっせんや金融機関の紹介も行っていません。特定の金融商品や借入れ・投資をすすめるものではありません。税や外為の個別の判断は、専門家と金融機関へ。特定の物件・金融機関の広告ではなく、掲載料はいただいていません。
次にすること
- 借り方や送金の疑問は、atlas TALK の「お金と手続き」に書き込んでみる
- 熊本で家を買う・借りる前の疑問は、atlas TALK の「買う・借りる前に」に書き込んでみる
出典
- 住宅金融支援機構 フラット35 お申込みいただける方(2026年4月1日現在)
- 住宅金融支援機構 フラット35 金利情報(2026年10月資金受取分)
- ゆうちょ銀行 ゆうちょフラット35(2026年10月)
- 肥後銀行 住宅ローン 商品概要説明書(2026年4月現在)
- 熊本銀行 住宅ローン(新規・住宅ローン基準金利 2026年10月)
- 金融庁 銀行免許一覧(2026年5月13日現在)
- 經濟日報「第一銀行東京分行 日本房貸」(2026年6月18日、台湾の報道)
- 工商時報「台北富邦銀行 東京分行 開業」(2026年5月19日、台湾の報道)
- 國泰世華銀行 房屋增貸
- 國泰世華銀行 循環型房屋貸款
- 中央銀行(台湾)新聞稿「115年9月五大銀行新承做放款平均利率」(2026年10月22日)
- 全國法規資料庫「外匯收支或交易申報辦法」(民國111年12月26日修正)
- 日本銀行 外為法の報告書についてよく寄せられる質問と回答「支払又は支払の受領に関する報告書」関係(2026年9月版)
この記事を読んだあとに
数字の読み方に迷ったら、実際に買った人・貸している人の話も聞いてみる。







