日本語繁體中文
atlas › 楽しむ
楽しむ

台湾に持って帰りやすい熊本のお土産10選と、持って帰れないもの
検疫と免税の基本

馬刺しと、生の晩白柚・デコポンは、台湾に持って帰れません。あんこ菓子や緑茶、乾物は持って帰りやすい品です。原材料表示で肉を見分けるコツと、酒1.5リットルなどの免税の範囲さえ分かれば、熊本のお土産は気持ちよく選べます。

2026年10月19日 更新atlas 編集部(株式会社iSELL)約12分で読めます

スーツケースにお土産の箱を詰める手元

この記事でわかること

  • 先に結論:持って帰れるかは「肉」「生もの」「量」で決まる
  • 持って帰りやすい熊本のお土産10
  • 持って帰れないもの・証明書が要るもの:馬刺し、生の果物、卵など

熊本のお土産を台湾へ持って帰るとき、いちばん気をつけたいのは肉が入っているかどうかです。台湾では、旅行者が肉製品を申告せずに持ち込むと、法律で1万〜100万台湾ドルの罰鍰(行政上の制裁金)の対象になります。

ルールを知っていれば、熊本らしい味はちゃんと台湾へ届けられます。あんこ菓子、からし蓮根、球磨焼酎、天草の塩、緑茶。ここでは、県内のみやげ物売り場で広く売られている10品を取り上げます。決まりは2026年10月19日時点のものです。

先に結論:持って帰れるかは「肉」「生もの」「量」で決まる

空港の税関検査場の入口

台湾の農業部動植物防疫検疫署(防検署)は、旅行者がよく持ち込む品の扱いを「常見入境旅客攜帶動植物或其產品檢疫規定參考表」(以下、参考表)にまとめています。ここで使うのは2022年7月27日版です。主な扱いは次のとおりです。

品目台湾の扱い(参考表)熊本のお土産の例
肉・肉の加工品(加熱済み・真空パックも含む)輸出国の動物検疫証明書がなければ持ち込めない馬刺し、ハム、ソーセージ、ジャーキー、肉まん
肉の具が目で見て分かるスープなど同上チャーシュー入りのラーメン
肉を含まない菓子、インスタント麺、粉末スープ申告不要の例あんこ菓子、袋麺
乾燥・塩漬け・調理した水産品申告不要の例干物、のり、ちりめん
生の果物持ち込み禁止晩白柚、デコポン、みかん、いちご
果物の加工品(ジャム、缶詰、砂糖漬け、ドライフルーツ)申告不要の例柑橘のジャムや砂糖漬け
卵完全に固まるまで加熱したもの以外は、動物検疫証明書がなければ持ち込めない生卵、温泉卵、半熟卵
乳製品生乳・鮮乳は不可。ロングライフ牛乳・粉乳・チーズは申告不要の例牛乳、チーズ

量の上限もあります。台湾の税関(財政部関務署)は、農畜水産品は1人合計6キロ、茶葉は1キロまでとしています。食品は、価額1,000米ドル以下・重さ6キロ以内なら、衛生福利部食品薬物管理署への査験申請なしで持ち込めます。

参考表は、表にないものや判断に迷うものは防検署に確認するよう案内しています。疫病の状況で決まりが変わることもあると書かれています。

atlas TALK でいま話されていること熊本で、とっておきの紅葉スポットはどこですか?読む

持って帰りやすい熊本のお土産10

1. 小豆あんの和菓子(『陣太鼓』など) 肉を含まない菓子は、参考表で申告不要の例に入っています。日持ちは商品ごとに違うので、包装の賞味期限を見てください。

2. いきなり団子 さつまいもとあんを生地で包んで蒸した、熊本で親しまれている菓子です。参考表では、加熱して調理した植物の加工品は申告不要の例に入っています。蒸したては日持ちが短いので、持ち帰るなら冷凍品を選び、表示の保存方法と期限を見て選びます。

3. からし蓮根 れんこんの穴にからし入りのみそを詰め、衣をつけて揚げたものです。生のれんこん(蓮藕)は、参考表で産地によって持ち込み禁止になる植物の例に挙がっていますが、からし蓮根は加熱済みの加工品です。ただし参考表に名前では載っておらず、要冷蔵で日持ちも短い品が多いので、判断に迷うときは申告して見てもらうのが確かです。衣に卵を使う品もあります。卵の扱いは後述のとおりです。

4. 球磨焼酎 「球磨」は、国税庁が指定する酒の地理的表示です。熊本県球磨郡・人吉市で、国内産米と現地の水を使って造り、単式蒸留したものに限られます。台湾に入るときの免税は、18歳以上で合計1.5リットルまでです(次の章)。日本では20歳未満の人は酒を飲めず、店の年齢確認で買えないことがあります。

5. 柑橘の加工品 晩白柚やデコポンは、生のままでは持ち込めません。ジャム、缶詰、砂糖漬け、ドライフルーツなら、参考表で申告不要の例に入ります。ゼリーは、ゼラチン(牛・豚由来が多い)を使うものがあり、参考表には載っていません。扱いの決め方は、下の「原材料表示」の節にまとめています。

6. 天草の塩 海水から作る塩は動物・植物の産品ではないため、参考表には出てきません。液体ではないので、機内持ち込みの液体物の制限の対象ではありません。

7. 海産の乾物・加工品 干物、のり、ちりめんなど、乾燥・塩漬け・調理した水産品は、申告不要の例です。内臓を取っていない生や冷凍の鮭・鱒などは検疫の対象になります。農畜水産品の合計6キロの上限にも気をつけてください。

8. 熊本ラーメンのインスタント 参考表では、インスタント麺と粉末スープは申告不要の例です。チャーシューや肉そぼろなど、肉の具が目で見て分かる形で入っているものは、肉製品の扱いになります。原材料表示の具の欄まで読んで選びます。

9. 熊本県産の緑茶 焙煎・加工した茶葉は、参考表で申告不要の例です。台湾の税関の上限は茶葉1キロまでです。

10. くまモンのグッズ 食品でない雑貨は、検疫の対象になりません。くまモンが描かれたお菓子は、ほかの食品と同じく原材料で判断します。雑貨やお菓子の合計が3万5千台湾ドルを超えると、税関への申告が必要です。

令和8年熊本地震(2026年7月28日)のあと、店や工場の営業時間、商品の取り扱いが変わっている場合があります。出かける日の朝に、各店の公式サイトなどで営業時間を見ておくと空振りしません。

持って帰れないもの・証明書が要るもの:馬刺し、生の果物、卵など

枝に実った晩白柚

馬刺し 参考表では、馬の肉は「生・冷蔵・冷凍・加熱済み、真空パックも含めて」輸出国の動物検疫証明書がなければ持ち込めないものに入っています。日本の動物検疫所が公表している台湾向けの受入れ状況一覧には、牛肉・豚肉・鶏肉・鶏卵の4つしかなく、馬肉の項目はありません。冷凍の真空パックでも同じです。

豚肉・鶏肉の加工品 台湾は日本での豚熱(CSF)の発生を受けて、日本からの豚肉の輸入を止めています。日本の動物検疫所も、豚とイノシシ由来の製品の輸出検疫証明書の交付を止めています(2018年9月から)。鶏肉は日台の間で「協議中」です。ハム、ソーセージ、肉まん、ジャーキーなどは持って帰らないでください。牛肉は条件が決まっていますが、証明書を取れるかは出発前に動物検疫所への相談が要ります。

生の果物(晩白柚・デコポンなど) 参考表は、生の果物を持ち込み禁止としています。日本の植物防疫所の台湾向けの一覧(携帯品)でも、ウンシュウミカン、イチゴ、スイカ、メロン、カキ、ナシ、モモ、リンゴなどに「台湾が携帯品での輸入を禁止しています」とあります。晩白柚やデコポンは一覧に名前はありませんが、生の果物なので参考表の禁止の対象です。

生の野菜、土の付いたもの キャベツ・ネギ・ダイコンなどは、日本で輸出検査を受けて証明書を取れば持ち込める品目があります。ショウガは、台湾が条件を決めていないため持ち出せません。土や、土が付いた植物は持ち込めません。

卵 生卵、温泉卵、半熟卵は、動物検疫証明書がなければ持ち込めません。参考表の例外は、黄身と白身が完全に固まるまで加熱し、表面に土などが付いていない卵だけです。

原材料表示で「肉・肉エキス」を確かめる見方

食品の袋の裏の表示欄を指でなぞる手元

日本の加工食品には、袋や箱の裏に「原材料名」の欄があります。見るところは3つです。

1. 原材料は重い順に並んでいる 原材料は、使った量(重さ)の多い順に書かれます。「/」などで区切った後ろは添加物です(改行や別欄で分ける書き方もあります)。原則として、使った原材料は量が少なくても書かれます(例外は次の2)。

2. かっこの中まで読む いくつかの材料を合わせたもの(「スープ」「たれ」「具」など)は、名前の後ろのかっこの中に、その材料が書かれます。「スープ(ポークエキス、食塩…)」「具(チャーシュー、メンマ)」のように、肉はかっこの中に出てくることが多いです。合わせた材料が全体の5%未満の場合など、中身の表示が省かれることもあります。

3. アレルギー表示の欄だけで判断しない アレルギー表示で必ず書かれるのは、えび・かに・くるみ・小麦・そば・卵・乳・落花生の8品目です。牛肉・豚肉・鶏肉・ゼラチンは「表示を勧められている」品目で、書かれていないこともあります。「(一部に豚肉を含む)」の表示がなくても、肉が入っていないとは言い切れません。

肉を表す言葉の例は、牛肉・豚肉・鶏肉・馬肉、ハム・ベーコン・ソーセージ・チャーシュー、「ビーフエキス」「ポークエキス」「チキンエキス」、ラード・ゼラチンなどです。

参考表は、インスタント麺や粉末スープを申告不要の例としています。一方、エキスやゼラチンを含む菓子やゼリーがどう扱われるかは、参考表に書かれていません。こういう品の選び方は2つです。出発前に防検署(02-2343-1401。参考表に記載の番号)へ電話して品名と原材料を伝えるか、台湾の空港で赤の台に出して見てもらうか。どちらでも、持って帰る道はあります。

台湾に入るとき:免税の範囲と申告

焼酎の瓶2本と紙袋
品目免税の範囲(1人)超えたとき
酒合計1.5リットル(本数は問わない)。18歳以上赤の台で申告。課税されるか、持ち込めないことがある
たばこ紙巻き200本、葉巻25本、刻み1ポンドのいずれか。20歳以上同上
そのほかの行李物品完税価格の合計3万5千台湾ドルまで申告して課税
農畜水産品合計6キロまで(茶葉は1キロまで)輸入許可証が要る

(財政部関務署、2026年10月19日更新のページ)

加熱式たばこ・電子たばこは、台湾で認められた品目以外は持ち込めません。日本で売られているものは、数量にかかわらず5万〜500万台湾ドルの罰鍰の対象になります(衛生福利部)。

酒の量の目安 焼酎の四合瓶(720ミリリットル)なら2本で1.44リットルで、1.5リットルに収まります。一升瓶(1.8リットル)は1本で超えます。免税を超えた分を申告せずに緑の台を通り、見つかった場合は、超えた分を没収されたうえ、罰鍰がかかります。度数10%を超える酒(焼酎など)は、超えた分1リットルあたり2,000台湾ドルです(財政部関務署 臺中關)。

飛行機に積むとき 日本の決まりでは、アルコール度数24%を超え70%以下の酒は、預け入れ荷物で1人5リットルまでです(国土交通省、2026年4月24日適用の告示)。焼酎は25度のものが多く、この区分に当たります。国際線の機内に持ち込める液体は量が限られるので、瓶は預け入れ荷物に入れるのが一般的です。

肉製品の罰鍰 台湾の動物傳染病防治條例では、旅行者が動物産品の検疫を申し出なかった場合、1万〜100万台湾ドルの罰鍰です。農業部は、アフリカ豚熱の発生国・地域(一覧は動植物防疫検疫署が公表)からの豚肉製品は、初めてでも20万台湾ドルとしています。この罰鍰を払わない外国籍の人は、入国を拒まれることがあります。植物産品を申告しなかった場合は、3千〜1万5千台湾ドルです(参考表)。

日本を出るとき:検疫と、11月からの免税

空港の出発ロビーをスーツケースを引いて歩く人

肉製品を持ち出すとき(動物検疫所) 日本の動物検疫所は、相手の国・地域が証明書を求める肉製品などは、日本を出る前に輸出検査が必要としています。台湾向けの豚肉製品は、上に書いたとおり証明書の交付が止まっています。牛肉などで証明書を取るなら、出発する空港・港の動物検疫所へ早めに相談します。準備に時間がかかるためです。

野菜などを持ち出すとき(植物防疫所) 空港の輸出検疫カウンターは、新千歳・成田・羽田・中部・関西・福岡の6空港にあり、阿蘇くまもと空港は入っていません。植物防疫所は、出発当日に事前の連絡なく検査を頼むと、検査ができず持ち出せないことがあると案内しています。熊本から野菜などを持ち出すなら、植物防疫所へ前もって相談します。

免税で買う場合(2026年11月から) 外国人旅行者向けの消費税の免税は、2026年11月1日の購入分から「リファンド方式」に変わります。店では税込みで買い、出国のときに空港の税関で品物を持ち出すことの確認を受けた後に、消費税分が返金されます。確認は購入日から90日以内です。食べ物などを日本の中で食べてしまうと、返金は受けられません。搭乗手続きまでに確認を済ませる必要があるので、時間に余裕を持って空港に行ってください。

免税で買えるのは、「短期滞在」の在留資格の人など、日本に住んでいない旅行者です。日本に住所がある人や、日本の事務所で働いている人は対象になりません(観光庁)。熊本に住んでいる人が帰省のお土産を買う場合は、免税にならない点に注意してください。

まとめ

テーブルに並べたお茶と塩と和菓子
  • 台湾に持って帰れるかは、肉が入っていないか、生の果物・野菜・卵ではないか、量が上限の中かで決まります
  • 馬刺し、ハム・ソーセージ、生の晩白柚・デコポンは持って帰れません
  • あんこ菓子、果物の加工品、乾物、緑茶、雑貨は持って帰りやすい品です。インスタント麺は肉の具の有無を見ます
  • 原材料はかっこの中まで読み、アレルギー表示の欄だけで判断しません
  • 酒は18歳以上で1.5リットル、そのほかは3万5千台湾ドルまでが免税です
  • 迷う品は、空港で申告するか捨てる箱へ。申告せずに見つかると罰鍰の対象です

肉と生ものさえ避ければ、熊本の味はたっぷり持って帰れます。喜んでもらえるお土産が見つかりますように。

次にすること

※2026年10月19日時点の情報です。検疫・税関の決まりは疫病の状況で変わるので、迷う品は出発前に、台湾の防検署か日本の動物検疫所・植物防疫所へ聞くのが確実です。

出典

  1. 財政部關務署 臺中關「入境旅客報關須知」(2026年10月19日更新。酒1.5リットル・18歳以上、たばこ・20歳以上、その他の行李物品は完税価格3万5千台湾ドルまで免税)
  2. 財政部關務署 臺中關「入境旅客攜帶菸酒」(2026年10月19日更新。超過分の申告と罰鍰)
  3. 財政部關務署 臺北關「農畜水產品及食品」(2026年10月19日更新。農畜水産品は合計6キロ、茶葉は1キロまで、食品の査験免除はUS$1,000・6キロまで)
  4. 農業部動植物防疫檢疫局「常見入境旅客攜帶動植物或其產品檢疫規定參考表」(2022年7月27日版。勞動部勞動力發展署の掲載分)
  5. 全國法規資料庫「動物傳染病防治條例」第34條・第45條之1(2019年12月13日修正)
  6. 農業部「出國旅遊切勿攜帶肉製品回國,以免受罰」(2024年6月27日)
  7. 動物検疫所「肉製品などのおみやげについて(持ち出し)」
  8. 動物検疫所「日本から輸出される食肉等の受入れ状況一覧」(台湾:牛肉・鶏卵は解禁済み、豚肉は一時停止、鶏肉は協議中)
  9. 植物防疫所「台湾 品目別検疫条件一覧表(携帯品)」
  10. 植物防疫所「旅行者(携行品)」
  11. 植物防疫所「輸出検疫カウンターについて」
  12. 消費者庁「早わかり食品表示ガイド」(令和7年4月版。原材料名の順番、複合原材料、アレルゲン表示の義務8品目・推奨20品目)
  13. 国税庁「別紙 地理的表示「球磨」生産基準」
  14. 国土交通省「航空機による爆発物等の輸送基準等を定める告示 別表第18」(令和8年4月24日適用。アルコール度数24%超70%以下の酒類は1人5リットルまで)
  15. 観光庁「リファンド方式とは」(2026年11月1日購入分から)
  16. 観光庁「令和5年4月1日より外国人旅行者向け消費税免税制度が変わります」(免税で買える人)
  17. 衛生福利部「加熱式菸品及電子菸」(加熱式たばこ・電子たばこの持ち込みと罰鍰)

写真の出典

この記事を読んだあとに

行ってよかった場所は、地元の人に聞くのも手。

atlas TALK で聞いてみる